生産管理とは?
製造業では、あらかじめ生産計画を立てたうえで効率よく作業を進めていくことが求められます。
納期までに滞りなく生産数をクリアできるようにするのはもちろん、製造したものをきちんと必要な場所に届ける物流の管理、あるいは需要と供給のバランスを踏まえた上で生産数の設定などです。
さらに価格の設定や原材料の仕入先の検討、交渉・決定なども行う必要があります。
こうした生産・製造に関わる関わる業務を担っているのが、生産管理のスタッフです。
工場など実際に製造を行っている現場では、生産数や納期を維持することが重要な役割となるわけですが、それだけでなくその製品の需要を予測し、どの程度生産するとよいのかはを計画し、納期や原材料の調達、物流の計画などより広い視野に基づいて計画を検討したうえでそれが滞りなく実行されていくよう管理していくという、重要な上にかなり難しい仕事でもあります。
けっこう難しい仕事です
製造の現場ではなくてはならない存在となっている生産管理ですが、実際に担当してみるとこれがとても大変なのです。
まず製品の需要を予測すると言われても、そう簡単ではありません。
どの製品がヒットするかしないか、どの製品がどの時期にどれだけ必要とされるかを完璧に予測できる人はいないといってもよいでしょう。
実際、予想外の事態である製品の需要が急激に伸びて生産が追いつかないといったニュースをよく聞きます。
製造の現場では、ああいったことがしばしば起こっているのです。
また、製造現場における負担の平均化を行うのも難しい役割です。
例えばラインAとラインB、ラインCの3つのラインで製造を行う場合、それぞれ負担を平均化しつつ、生産量をうまく配分していくことが求められます。
すべてのラインが同じ生産量・生産効率なら問題ないのですが、そんなことはめったに無いので、それぞれの状況に合わせてうまく平均化できるよう配分していくことになります。
一番厄介なのは不測の事態、例えば不良品が大量に出てしまう、停電や同時に多くのスタッフが病欠するなど不測の事態で生産計画が滞ってしまうケースです。
連日フル回転している製造の現場では、いつ何が起こるのかわからない面もあります。
そうした時、臨機応変に対応しカバーしなければならないので、一気に全身に重荷がのしかかってくる気がしてしまうものです。
どんな人が向いている?
生産管理を担当するのに必須の資格というものはありませんが、持っておくと役立つ資格がいくつかあります。
代表的なものでは、生産管理オペレーション、生産管理プランニングなどで、中小企業診断士も近年注目されている資格のひとつです。
大変ではありますが、だからこそ充足感や達成感を味わえる面もあります。
そしてもちろんキャリアアップにも役立つので、製造の現場で働く人にとってひとつのステップになるのは間違いないでしょう。