マイクロソルダリング技術者

マイクロソルダリング技術者

そもそもマイクロソルダリングって?

いきなり「マイクロソルダリング」と言われても、ピンとこない方も多いのではないでしょうか。
難しい話ではなく、細かい部品をはんだ付けする作業のことです。

はんだ付けと言われると単純な作業に思われるかも知れませんが、数センチ程度、場合によっては数ミリ単位の細かな部品で行う作業のため、非常に繊細さが求められます。
しかもこうした部品は、精密機械や日常生活でおなじみの家電製品、さらには自動車や鉄道、航空機などにも使用されています。
ですから、正確、かつ確実にマイクロソルダリングができていないと、思いがけない事故のリスクが高まる可能性もある責任重大な役割なのです。

マイクロソルダリングの資格とは?

誰にでもできる仕事というわけには行きませんし、きちんと作業ができるスキル・知識を備えた人間が担当する必要が求められます。
そんなスキル・知識を証明するための、マイクロソルダリング関連の資格があります。
まず、マイクロソルダリングを行う際の計画や検査、施工基準などを定めるための「技術者(EEG)」で、これはマイクロルダリング全般の基本的な知識を身につけるうえでも役立つ資格となっています。

それから「インストラクタ(INS)」で、これは現場の管理や品質の判定、実際に行われた施工の記録などを担う役割のための資格です。
接合部の良否を判定するなど、作業のクオリティを担う重要な役割でもあります。

マイクルソルダリングをしっかり行うためには、作業現場の適切な環境づくりも欠かません。
それを担うのが「実装工程管理技術者(PEG)」です。
実際の作業を担う労働者の育成に担うなど現場を指揮する際にも役立つ資格です。

さらに高品質な製品の製造を目指す実装工程管理を担う「実装工程技術者(APE)」、作業が問題なく行われているかを検査するための「インスペクタ(ISP)」、作業現場における技術・ノウハウの継承を目指す「オペレータ(OPR)」など、求められる役割に合わせた資格が用意されています。
そしてもっとも現場でマイクロソルダリングの作業を担う従業員が、自らの高いスキル・知識を証明するための資格が「上級オペレータ(AOPR)」です。

資格試験に合格して取得する

いずれの資格も、資格試験に合格することで取得することができます。
ただし、それぞれに受験資格が設けられているので注意しましょう。
例えば上級オペレータでは「満18歳以上で6ヶ月以上の経験」、実装工程管理技術者では「満20歳以上で2年以上の経験」もしくは「理工系大学を卒業したうえで1年以上の経験」となっていますから、まず受験資格をチェックしておきましょう。

合格率に関しては全体の平均で80パーセント前後で、実務経験を含む受験資格が設定されていることもあってかなり高い数字となっています。
マイクロソルダリングの現場で活躍している方は、キャリアアップのために取得しておいて損はない資格と言えるでしょう。