電子機器組立技能士

電子機器組立技能士

どんな資格か?

日常生活の中で電子機器が溢れかえり、もはや電子機器を使わずには生活が成り立たないといってもいい環境になりました。
そんな電子機器を製造する現場で活躍しているのが、「電子機器組立技能士」です。
その名前からも推測できますが、電子機器の組立はもちろん、修理など製造にかかる全般的なスキル・知識を持っていることを証明する資格で、都道府県職業能力開発協会によって実施されている資格です。

わたしたちの日常生活の中で電子機器が身近になっているということは、需要そのものが伸びていることを意味します。
しかし電子機器がますます精密・複雑化していくことで、製造にも高度な技術力や知識が求められるようになっています。
そのため電子機器組立技能士の需要も伸びており、2014年ころからこの資格の受験者数が右肩上がりの状況になっています。
携帯電話やタブレット端末の普及を思い起こすだけでも容易に想像できると思いますが、これからまだまだ電子機器の需要が増加していくことが予想できますから、製造現場で働く人にとって魅力的な資格なのは間違いないでしょう。

資格は4段階

この電子機器組立技能は、もっとも初歩の3級から最上級の特級まで、レベルに応じて4つの段階に分かれています。
3級を除くとそれぞれ受験資格があるので、受験しようと思った場合、自分がそれを満たしているかどうかを確認する必要があります。

3級は資格不問で、学歴などを問わず誰でも受験することができます。
2級は、3級に合格していること、あるいは実務経験が2年以上あることが求められます。
1級は2級に合格してから2年以上、3級に合格してから4年以上の実務経験があること、あるいは7年以上の実務経験があることが必要で、特級は1級に合格したうえで5年以上の実務経験があることが条件となります。

ですから、資格取得を目指す上でのハードルは決して高くはないのですが、特級まで目指すとなるとかなりのキャリアと経験が求められることになります。
1級までは実務経験の条件をクリアすればいきなり受験することもできることになりますが、基本的には3級から順番にスタップアップしていったほうが確実でしょう。
個人的な経験からも、試験の傾向を知る3級、2級でもスキルの証明に役立つといった点から順番に取得するのをおすすめします。

難易度は?

気になるのは難易度と合格率で、全体の合格率は例年平均で約60パーセントくらいと、比較的高い水準にあると言えます。
筆記試験は市販されている問題集をしっかりこなせば問題なくクリアできるレベルですが、問題は実技試験で、こちらは実務経験がモノを言います。
ですから、受験資格をクリアできるだけの実務経験がある方ならそれほど苦労しないはずです。