年に数回開催せる社内イベントをどう評価するか?
経費削減や公私混同を避けるといった理由から、バブル期くらいまでに比べると開催される機会が減っている社内イベントですが、近年になって見直される傾向もあるようです。
年に数回ほど開催されるそんな社内イベントをどう評価するか、そしてどんな姿勢で参加すればいいのか、なかなか難しい部分もあります。
はっきりと言ってしまえば、「ちょっと面倒くさい」部分がどうしてもついてまわるものです。
社内イベントには、大きく分けて2つのタイプがあります。
ひとつは社内、あるは部署内での一体感や団結を促す目的のもので、チームとしての意識を高めることで日常の業務における連携や効率アップさせようというわけです。
いくら優秀な人材が揃っていても、チームとして機能しなければよい結果は期待できない、といったところでしょうか。
もうひとつのタイプは、社員同士が交流する機会を作る目的のものです。
公私混同を避ける傾向が強まっているため、社員同士の交流の機会も減っています。
あくまで仕事は仕事、プライベートと分けて考えるというも重要ですが、社員同士の信頼関係やコミュニケーションがしっかり築き上げられていないと業務にも支障をきたす、または上司と部下との信頼関係もしっかりできていないと組織としてうまく機能しない面もあります。
こうしてみると社内イベントを開催する意義も理解できるわけですが、実際にこうした目的を達成できるかとなるとなかなか難しいのが現実のようです。
この辺りが、社内イベントそのものへの評価ともかかわってくるのでしょう。
もちろん社内イベントのメリットを理解しているつもり
こうした目的のために開催される社内イベントには、いくつかのメリットもあります。
社内や部署内でのコミュニケーションや一体感の向上のほか、日頃あまり関わる機会がない他の部署と交流の機会を作る、会社への愛着を持つ、仕事のモチベーションを高める、会社や部署の理念や目的意識を共有する、などがおもなメリットとして挙げられるでしょう。
他の部署の社員と交流する機会を持つことで視野が広がったり、いろいろなアイデアが浮かぶこともありますし、仕事以外の場で上司や同僚と接する機会を作ることで意外な一面を知って仕事もやりやすく鳴る、といったケースもあります。
問題なのは、社内イベントを誰がなんの目的で開催するか、ではないでしょうか。
例えば、会社なり上司なりが自分の価値観を押し付けるために押し付けがましいイベントを開催したり、過剰に社員間の交流を促すイベントを開催したりすれば面倒に感じてしまう社員も間違いなくでてきます。
深い人間関係を築く必要がない環境に心地よさを感じている社員もいるでしょうから、「密な交流=理想的な社内環境」といった価値観の決めつけでイベントを開催するとかえって社内の雰囲気が悪くなるといった事態も出てきます。
こうしたさじ加減がうまくできるかが、社内イベントの成否を分けるポイントとなるのでしょう。