工場勤務で役に立つ「耳栓」の話

工場勤務で役に立つ「耳栓」の話

工場によっては耳栓の着用が必須のところも

工場勤務で必須のアイテムが耳栓です。
工場にもいろんな工場がありますが、機械が稼働する音や金属を切断するような音が絶えず響いている現場は少なくないでしょう。
そういう環境で仕事をするなら、自分の耳を守るためにも耳栓の着用が望ましいです。

人は大きな音にストレスを受ける生き物です。
通常の音量の範囲(40~50デシベル)ならストレスを感じることはありませんが、それより大きな音がする環境では心理的なストレスを受けます。
たとえば、家庭用の洗濯機が発する音量が70デシベルです。
工場内はそれよりうるさいところが多く、なかには常時90デシベル以上の騒音が響いているところもあります。
そのため、工場によっては耳栓の着用が義務になっているところもあるほどです。

工場側が耳栓の着用を義務化している場合、従業員には無料で耳栓が支給されます。
一方、着用がルールとして義務化されていない工場だと、耳栓は自分で用意しなければなりません。
ルールになくても、自分が必要だと思うなら用意しておきましょう。

耳栓着用時の注意点

耳栓によっては、完全に外の音をシャットダウンする遮音性の高いものがあります。
そういう耳栓を着用する場合、工場内では注意が必要です。
工場によっては機械やロボットなどが自動で稼働しているところもあるでしょう。
機械が近づいているのに、耳栓をしているせいでそれに気がつかなかった場合、事故につながる危険性があります。

また、自分ひとりで作業している時は大丈夫ですが、人と一緒に作業する場合、耳栓をしているとうまくコミュニケーションを取れないことがあります。
特にライン作業など伝達事項が多い現場では、耳栓を着用していたために重要な伝達事項を聞き落としてミスしてしまうなんてこともあり得ることです。
耳栓が必要なほどうるさい環境でない場合は、作業中に耳栓を着用してよいかリーダーや上長に確認してからにしましょう。

おすすめの耳栓の種類

耳栓にもいろんな種類がありますが、工場勤務ではシンプルなプラグタイプのものがおすすめです。
紐がついているタイプは作業のじゃまになることがありますし、機械に巻き込まれないとも限らないので避けた方がよいでしょう。
また、耳栓には「イヤーマフ」と呼ばれるヘッドホンタイプの種類もあります。
ただ、一見音楽を聞いているように見えなくもないので、事前に説明しておかないと誤解を受ける恐れがあるので注意してください。

素材や遮音性なども耳栓によって大きく違いますが、遮音性を重視する場合は「NRR」という耳栓の規格を参考にしてください。
たとえばNRRが33の場合、90デシベルの音量が約57デシベルまで下がります。
会話中のふつうの声が60デシベルぐらいなので、NRR33の耳栓ならなんとか会話にも支障がないでしょう。