機械加工とは旋盤、フライス盤、ボール盤などの機械を使って金属加工をすることです。
プログラムにより自動で加工する工作機械が主流になった今でも、手加工による技能の重要性に変わりありません。
今回は機械加工技能士について解説します。
機械加工技能士の資格の内容
機械加工技能士とは金属加工の技術を証明するための検定技能制度です。試験内容は工作機械の種類によって区分されています。
各都道府県の職業能力開発協会が実施しており、三級、二級、一級、特級の4階級となっております。
機械加工技能士に合格すると「〇級技能士」として名乗れるのです。機械加工だけではなく、機械保全や検査、仕上げといった関連する職種に合わせて取得する人が見られます。
個人で機械を持っている人が少ないため、機械加工に関連する企業に入社後、取得する人が多い資格です。
合格する人は仕事以外の時間でも実技試験について効率よく勉強しています。
機械加工技能士の取得方法
機械加工技能士の試験資格にはそれぞれ職務経験が必要となっており、
- 三級:実務経験があれば期間にかかわらず
- 二級:実務経験2年以上か三級合格者
- 一級:実務経験7年以上か二級合格後2年以上、三級合格後4年以上の実務経験
- 特級:一級合格後5年以上の実務経験
となっております。
試験内容は三級から一級までは筆記と実技、特級は筆記のみです。
実技試験は普通旋盤作業や数値制御旋盤作業、フライス盤作業など多数の作業科目に分かれています。
難易度は級ごとに異なりますが、全体で見るとおよそ6割が合格しています。しっかりと対策を取っていれば受かる資格です。
試験は前期と後期の年2回ありますが、作業や級によっていずれかで実施されるので、試験がない場合もあります。
資格取得のメリット
機械加工技能士の資格は機械加工において必ず必要な資格ではありませんが、機械加工技能士の資格取得により、加工技術が身についていることを証明できるようになります。
特に機械加工技能士の一級以上を取得することで、客先から信頼を得られやすく、業務を円滑にすすめられるのは大きなメリットです。
学科試験では機械加工の基礎を身につけられます。
モノ作りの一つである金属加工。技術は様々ですが、機械加工技能士はその技術を証明してくれます。
企業によっては資格取得を奨励しているところもありますので、自分の技術を証明するためにも挑戦したい資格の一つです。